2006 夏コミレポート



去る8月12日、東京ビッグサイトにて開催されたコミックマーケット(夏コミ)に行ってまいりました。
行くと決心するまで悩むこと2ヶ月。当然単なる一般客ですが、何しろ30過ぎて初めてのビッグイベントです。真人間の仮面をかぶって十数年、同人友達もおらず、その様子をうかがい知る手立ては唯一テレビの報道のみ。照りつける太陽・渦を巻くオタクの波・白いプラグスーツの綾○レイ。想像しただけで気が遠くなりそうなあの魔境に私は行くのか。この私が。1回くらい行ってみたく、しかし一人で乗り込む勇気はなく。さんざん苦悩した挙句、同じ一般参加のもんぷちさんに無理矢理お願いし同行させていただくことになりました。全身アリバイ工作の優雅なマダム(「今日は結婚式にお呼ばれですのホホホ」)とともにオタクのメッカへと足を運んだ次第です。

当日はあいにくの雨。国際展示場駅に着いた時点ですでに午後2時頃だったため、恐れていたオタクの波に飲まれることもなく無事現地に辿りつきました。
C翼スペースはだだっ広い会場のほんの一角。コジケンに限れば十数件か。「球技」というククリで現マイナージャンルの寄せ集めになっているらしく、近所にはスラムダンクのスペースなどがあり全体的に年齢層高め。さすがにコスプレも見かけません。全盛期を思えば見る影もない姿なのでしょうが、初参加の私にはたいへん気分が高揚するものがありました。
−−ここには全国でも特に“濃い”人たちが集結している−−。
この会場をいっぱいにするくらいC翼サークルがあった頃から凝縮に凝縮を重ね、まだこれだけの人が新刊を出してくださっている。その想いは20年の歳月を経た分ほかのどんなジャンルより深いのだと、私は他人事のように感心してしまったのでした。

今回はオフでの顔見知りも多く、昨秋の若堂流交流会のときのような緊張感はありませんでしたが、最初のうちは慣れぬ人込みに気後れし「私やっぱり場違いなのでは…」などと思いつつ会場をうろうろしていました。しかし陸内なるみさんのところで飛田展男さんの萌えエピソードをうかがい「ギャーーーーーッ!」と叫んだあたりでスイッチオン。初対面の方に「今日は旦那さんへの言い訳は何と…」と心配されながらも(何故うちの事情を知っている)オタクトーク全開です。最後の方は出展者様のスペースにどっかと腰を落ち着け、頼まれたスケッチブックに絵を描いていた私。
マズい。溶け込んでいる。
なんて我が身を振り返る余裕もなく、先日亡くなった鈴置さんを偲んでBLの話などしながら陽○風日向&若島津を描き続けたのでございます。

イベント終了後は居酒屋でのオフ会に参加させていただきました。
メンバーはオクラさん、クロウさん、佐藤あやさん、しかみいさん、sunoさん、とらこさん、なるみさん、美紗さん、みなづきさん、もんぷちさん、私の総勢11名。イベントの熱気と悪天候下での移動のため疲れ果て、オフ会会場に着いたときにはあまりしゃべる気力もなかった私ですが、先に到着していたしかみいさんの第一声「ヤンジャン、どうよ!」で一気に頭に血がのぼりました。「どうもこうもねえよ!!」とばかり日頃の恨み爆発。サイトで好き放題書いているようで実は相当ガマンしていたという事実に改めて気づかされます。ああ、一人じゃないってすばらしい。
いろいろあって最近はサイト運営自体面倒になっていた私ですが、5時間に及ぶ生コジケントークでなんとか復活。声が嗄れるまでしゃべりまくり、それでも足りんと思いつつも、幸せな気持ちで初めての夏コミを終了したのでありました。

皆さま、お疲れさまでした! 特に新刊を発行してくださった各サークルの方々、私のような出戻りの一般人にとって皆さまは希望の光です。20年経って、ふと覗いたイベントにコジケンの新刊が出ている。それはなんと嬉しくありがたいことでしょうか。本当にお疲れさま、そしてありがとうございました! 



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